計画策定の意味

計画策定の意味

1. 何が重要な作業と考えられるか

計画策定の作業要素は次図のように、「内容を磨く作業」と「体裁を整える作業」に分かれる、と考えています。なお、「内部環境・外部環境について分析」の詳細は、「内部環境・外部環境について分析」(リンク)をご覧ください。

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「金融支援を引き出す」などの目的を達成するために、読み手が欲しい内容が盛り込まれた「体裁を整える作業」は大事ですが、上図のように社内で検討を重ねる「内容を磨く作業」も、会社にとって大変重要です。

ただ、時間的制約があるため、依頼内容(●●百万円の資金調達を行いたい)から逆算して数字をつくり、見た目の良い改善策を並べる、という作業に陥いることも多い気がします。「体裁を整える作業」に力点が置かれた「お手軽事業計画書」とでもいうのでしょうか。

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「中小企業再生支援協議会」という再生支援を専門に行う公的機関がありますが、そこで作成される計画は、「内容を磨く作業」が徹底的にされていたと感じます。
会社にとって本当に意味のある計画にしようと考えるなら、「内容を磨く作業」は必須になるのでしょう。

逆に私自身、過去、融資担当者として、「お手軽事業計画書」の作成に誘導した苦い記憶もあります。担当者として実績作りに焦った結果、会社にとっては非常に無意味なことをさせてしまいました。

常に十分な時間を確保出来るわけではありません。ただ少なくとも「今の損益状況が続くとどうなるのか」、という前提で自社を見つめ直し、「実際どれくらいの金融支援が必要なのか」、と考えるだけでも、計画作成の作業に、多少意味を帯びてくるのではないでしょうか。

2. 誰に対するメッセージか考える

もちろん、「体裁を整える作業」も重要です。計画を策定する場面は、主に次の3つが多いのではないでしょうか。

  • 自主的に作成する経営計画として(中長期経営計画など)
  • 金融機関との交渉に際し作成する経営計画として(経営再建計画など)
  • 補助金の申し込み資料として

「誰に」という点で、読み手の求めるものが変化すると考えられます。

自主的に作成する経営計画は、「自分たちのやることを明確にする」ことが目的です。従業員に共有するなら、彼らが理解しやすいメッセージである必要があります。
BS・PL・CFの細かな数値を掲載するより、要点をまとめて従業員の前で熱く語れる、ということが求められるかもしれません。経営ビジョンやミッションの記載も必要になるでしょう。

金融機関から要請される経営計画は、「自分たちのやることを明確にする」と同時に、彼らが金融支援を検討する際の、判断材料の一部になります。
損益計算書(PL)・貸借対照表(BS)・キャッシュフロー計算書(CF)(もしくは資金繰り表)をベースに、数値面を細かく整理し、かつ、計画内部に矛盾がないよう注意を払いましょう。

補助金の申込に要請される計画は、ほとんどの場合、要綱に期待する内容が書いてあります。これに沿う形で作成することが重要です。また、大量の審査書類の中の1枚、という認識を持ち、読み手が流し読みでもわかるよう、箇条書きにするなど工夫が必要です。

3. 専門家の活用を検討する

自社で計画策定作業を完結させることは可能でしょうが、専門家の活用も有効な場合があります。

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経営数値の実績や計画推移を作るのは、自社で行うと時間を要するかもしれませんが、専門家の助けを借りれば素早くまとまり、より「内容を磨く作業」に時間を割けるかもしれません。
以下のような計画補助に係る施策もありますので、是非検討してみてください。